ライブはまず我々冬支度から。アコギを弾く指の感じや曲のテンポがいつもより若干走っている等、自分の中の緊張のバロメーターはいくつかあるのですが今日はそんな日になるに違いないとの思いから意識的にゆったりめに弾く。3曲目ぐらいで落ち着くのはいつもの事。斎藤さんは基本的に気分の上がり下がりが顔色や行動に表れにくいタイプ。どうだったのかは聞いていないですがきっといつもよりは緊張していたのでしょうかね?いつも通りだったような(顔に出ないですからね)。途中からアコースティックギターの藤江隆さんをステージに呼び冬支度トリオで。今回藤江さんとは結構練習を重ねて臨んだものでセッションとはまた違う三人組のような、そんな演奏が出来たのではないかと手前味噌ながら思っております。
前にウッドベースの水田十夢君や鍵盤の北里修にサポートして貰っていた時は、二人がセッション上手なんで練習が少なくても上手く合わしてくれたんですよね。だからなんとかなると思ってたんですが、自分がおはるの時間のサポートでマンドリンを弾かせて貰った時、練習が少ないと「やばい、全然弾けない・・・」とあたふたしてしまい。やはり練習は必要だな、十夢君と北里は練習が少ない中よくやってくれてたなぁと思い直し。今回は何度も練習を重ねて進めたんですよ。そんな訳でこれ一回で終わらすのは惜しいので今後もたまたに藤江さんには弾いて貰いたいなぁと思っています。
この日の冬支度のセットリスト。
4曲目〜7曲目は藤江さんに参加して貰いました。
1.こんな風に
2.虫の音
3.ふられるおんな
〜藤江さん登場〜
4.なんにもない日
5.桜の見ごろは終わったみたい
6.眠り羊が丘越えて(インスト)
7.天気屋
〜藤江さん退場〜
8.浜辺
そしてsakanaのお二人の演奏がスタート。落ち着いた雰囲気の中、お二人のギターが混ざり合いpocopenさんの歌声が会場に響く。お客さんの集中力がグッとステージに集まるのが分かり思わず唸る。ありがたい事に場内満員だったもので冬支度の二人と藤江さんは2階の楽屋から1階に下りる事が出来ずで2階から演奏を観ていたのですが。アイコンタクトで進んでいく曲の数々は前回ライブで聴いた時とアレンジが変わっていたりと何度もライブを観たくなるsakanaの魅力を再確認しました。
西脇さんのギターはするすっと滑らかにpocopenさんの弾くリズムギターに乗っかりシンプルな中にも要所要所で印象に残るフレーズを聴く者の耳に残していきます。要らない音と足りない音が限りなくゼロに近いといいますか、職人の卓越した技を観ているようなそんな気分に。そこから「冬支度は音数が多いよなぁ」といった自分達の今後の課題も頭をよぎったり。そしてお二人のライブを観た事のある方はきっと誰もが思われる事でしょうが、pocopenさんの歌っている時の凛とした雰囲気とホッとする温かいMCとのギャップがこれまた魅力で、ライブというのは曲を演奏するだけではなく始まりから終わりまで全てを魅せるものなんだなと感じました。
どうした安田?
打ち上げで西脇さんとお話していた時、「(音楽にかかわらず)僕は丁寧に作られたものが好きなんですよね」と仰ってたのが凄く印象に残りました。何気に出た言葉が相手の胸の中にずっと刻まれ残るという事があったりします。sakanaのお二人にお声をかける事が出来たのも2年前にpocopenさんのライブの前座をさせて貰った時「いつか(ライブに)お誘いさせて下さい!」とお伝えして「是非是非宜しくお願いしますー」と仰って下さったからなんですよ。
お越し下さったお客様。ご出演下さったsakanaのお二人。企画当初から凄くお世話になった雲州堂の小谷さん。フライヤー制作から当日の受付、写真撮影までお力を貸して下さった絵描きの青山円さん。他にも書ききれないぐらいの方々のおかげで無事終了する事が出来ました。ありがとうございました。冬支度はそういう縁に恵まれているなぁ。
一緒に写真を撮って下さいとおっしゃって下さったシゲーヌさんと
sakanaと冬支度と藤江さん(ありがたや〜)。