2/10.11は冬支度週末東京演奏旅行に行ってきました。「冬支度の旅支度2018」と銘打って。前回東京ライブから2年経って2度目。今回は今や冬支度の準レギュラー、パーカッションの渡瀬千尋さんとトリオなんだから心強い。
新幹線で東京に到着。そこから中央線に乗ってこの日の会場、西荻窪Terraへ中央線に乗って向かう。途中高円寺辺りで「今日スーマーさん高円寺でライブしはるねんけど西荻窪と高円寺ってえらい近いのねぇ」なんて東京の土地勘は持ち合わせてない我々一行。おのぼりとはこういう事。
西荻久保LIVE SPOT Terraに到着しこの日のイベントを企画して下さったザジ式さん、共演の島へ行くボートさん、双六亭さんとご挨拶をしリハーサル。PAさんがしっかりと音を作って下さるのでやりやすい。毎度斎藤さんが「極力リバーブはかけないで下さい」とPAさんに要望を。それは70年代初頭のアルバムのデッドな音質に憧れてるというのが少し。それ以上に大半を占めるのが、昔ライブハウスに出てた頃にそこのPAさんががっつり過剰にリバーブかけてくるから。リハで何度言っても本番になると「ここはカラオケスナック?」ってなもんなんだからムード出過ぎでしょ、というその頃の名残。しかし最近は過剰過ぎるのはいけませんが適度にリバーブはかかっている方がむしろ自然だなと思い始めてるもので、最初から「リバーブを抑え目に」というのはお伝えしない方がいいかなとも。
開場してお客さんお越し下さるだろうか?とヤキモキしてたらどんどんお越し下さりありがたい限り。場内BGMの選曲はブログ「レコードは果てしなく」のおおいしけいすけさん(from神戸)。ザジ式さんが企画するライブイベントはいつもけいすけさんがBGMの選者だそう。場の雰囲気作りにこのセレクトは非常に重要で、この日もばっちりありがとうございます。
トップバッターは冬支度。1曲目歌いだしで斎藤さんが咳込み演奏をやり直すという波乱の幕開け。玄関出た途端つまづく展開。MCも東京で関西弁で喋ってるのってなんか気持ち良いなぁとべらべらべらべら喋ってしまった。関西人はどこの土地に行っても関西弁で喋り、九州の人は同郷の人と出会うと九州なまりで喋りだす。最後は斎藤さんが客席練り歩きながらフルートを吹く「眠り羊が丘越えて」。結構演奏グダグダながらもなんとか乗り切りました。千尋さんのパーカッションはメインのジャンベと小さなシンバル。曲によってはドラムのフロアタムを使ったり、リズムの要としてだけでなく曲の幅を広げてくれましたね。

— ザジ式 (@zaziechan) 2018年2月10日
この日のセットリスト
1.こんな風に
2.虫の音
3.浮かない顔して
4.なんにもない日
5.夢のまた先
6.初雪
7.天気屋
8.浜辺
9.眠り羊が丘越えて(インスト)
続いて、島へ行くボートの皆さん。後追い世代ではなかなか出せない80'sニューウェーブ感にやられました。キーボードのシンセの音色や、ギターのハッカイさんのエフェクターを使ったエレキギタープレイの面白さや民族楽器(アイリッシュ・ブズーキ?)で曲にアクセントを付けたり、聴いていてこれは飽きません。ヨナフィさんの真っ赤なギターが見た事の無い形をしていてさながらアメ車のような雰囲気。XTCの日本語カバーの歌詞のセンスも面白く、盛り上がり所で一気に盛り上がり、あっという間に時間が過ぎていきました。ヨナフィさんとはツイッターでのお知り合いからようやくお会いする事が出来ました(^^)v

トリは双六亭さんの皆さん。アーシーかつキャッチーな曲をタイト&柔軟なリズム隊のお二人が固め、ギターボーカルのお二人が気持ちよく歌いギターソロも決める。そして要所要所で4人のコーラスが決まる。これぞロックバンドの理想形を聴かせて貰いました。リハーサルを観ていてコーラスが決まった時、うぉっと!と唸ってしまいましたよ。4声コーラスのうちドラム中原さんの女性の声が入ってるのが良いねん、とこの日の帰りだったか翌日だったかに斎藤さんが語ってたな。ライブ中、ニシイケさんが弾くエピフォンのカジノを歪ました音から後期ビートルズのロックロールナンバーを思い起こしたり。ちなみに冬支度の「天気屋」という曲はビートルズのレヴォリューションみたいな曲が冬支度に欲しいなと作り出した曲でして。それ全然誰にも気づかれないという。

この日は東京の一番濃いミュージシャンと共演出来まして。冬支度は大阪でライブをしていると「関西っぽくないですね」とか「東京っぽい音楽性ですね」とか言って貰える事があるのですが、双六亭ニシイケさんが、東京にはいないタイプとおっしゃっていて、なるほどー、と自分達を再確認しました。確かに東京のミュージシャンは上手く言い表せないけど非常に東京っぽいし関西っぽくない。そういう雰囲気には昔から結構憧れがあるんです。
終演後、双六亭のギターボーカルの鈴木さんとお話してたら「ソロで大阪でライブをしたことがあります」との事で。「どちらでライブやったんですか?」 「ワンドロップです」「・・・もしかしたら大村みさこさんですか!」そういうえば数年前、大村さんが「鈴木さんという凄く良いミュージシャンをお誘いしてライブをするんですよ」と。いつも控えめな大村さんがえらいお薦めしてくるなぁなんて思いながら、予定が合わず観に行けなかったんですが、観逃した事を今になって後悔しております。しかしえらいところで繋がってるなぁ。
この日は関西から観に来てくださったイラストレーターの眼福ユウコさん。眼福さんは冬支度のCDのジャケ画を描いて下さっておりまして。眼福さんのお知り合いである主催のザジ式さんが、良ければ眼福さんもCDにサインを書いて貰えないでしょうか?とお声をかけて下さり、CDに我々だけではなく眼福さんもサインを入れて下さる事になりまして。そしたらまぁ売れる事、売れる事!冬支度のライブでの売り上げとしては過去一番の売り上げを叩きだしました(感謝!)。写真撮り忘れたっ!
いちかたいとしまささんや真黒毛ぼっくす大槻さんもお越しくださいまして。大槻さんが「安田君ギター取ってきて。いちかたいさんに大瀧さん歌って貰おうよぉ」といちかたいさんにアコギをお渡ししましたら、弾けるかなぁと言いながらはっぴいえんどの抱きしめたいをまさに大瀧ボイスでバシっと歌って下さいました。その後、大槻さんが「九十九里浜まで」を歌って〆るという。その後、ニシイケさんがカランツバターサブレの吉井さんや福島ピート幹夫さん。Toshi The Grooveのトシさんをご紹介下さり。前々から一方的に存じ上げている東京のミュージシャンとお会いできて気分が上がりましたね。

京都から観に来て下さった木下さん。武蔵小山のペットサウンズレコードのお店の方が作ったyojikとwandaのインタビューのパンフレットを下さり。そのパンフがまた凄くしっかりと作ってあり、ペットサウンズレコードがいかに面白いお店かという話も聞く。今回予定が合えば行ってみたいと考えていたお店だったのですが、これは絶対行かなきゃだな、と翌日行く事に。
それについては「冬支度の旅支度2018、その2」に続く・・・
島へ行くボート、ボーカル ヨナフィさんと冬支度with渡瀬千尋

双六亭、ドラマー中原由貴さんと冬支度with渡瀬千尋、記念写真。

おおいしけいすけさんの場内BGM選曲表


